2016年8月2日火曜日

虫に食べられる作物とは…?


 貯蔵していたお米に虫がつきました…(T-T
 といっても、自家用のつもりだったお米にです。販売用は無事ですので安心してください。販売用コシヒカリはお米用の貯蔵タンクに入れてありましたが、今回やられたのは、米袋に入れておいたものです。どちらも籾すりせずに、籾付きの状態で保管していました。
 お米は、籾の状態から、籾すりして玄米に、さらに精米して白米にします。貯蔵性が一番高いのが籾の状態なのですが、米袋貯蔵は無理だったようです。

 しかしそんな中でも、虫がついていないものがありました。


 お米は脱穀後、唐箕という道具を使って、風によってゴミと分別します。上の写真が唐箕です(写真はお米ではなく麦の処理中ですが)。一番重いものが、写真の右側に落ち、次に重いものが左側に落ち、それより軽いものは写真中央の、唐箕の排出口から飛んでいきます。一番重いものを販売用、二番目のものを自家用として保存していました(二番目のものは量が少ないので、一番のものも食べています)。
 さて今回虫がついたのは、二番目のものです。販売用コシヒカリはタンクに入れていたので比較はできませんが、ハツシモという品種のお米は、量が少なかったので、一番も二番も、米袋に入れて保管していました。また、諸事情により一番コシヒカリも少し米袋で保管していました。
 米袋のまわりに虫が飛んでいたので、これはやられた…と思い、米袋を開けてみると、二番ハツシモ、二番コシヒカリ、二番黒米にはやはり虫がいましたが、一番ハツシモ、一番コシヒカリには虫はいなかったのです(一番黒米は全て販売済みでした)。

 たまに、野菜に虫食いがあると、虫も好んで食べるほどおいしい野菜だと評されることがありますが、今回のお米のことを考えると、本当にそうなのでしょうか。
 二番のお米は軽いお米。成熟が不十分なお米です。つまり、一番よりも味が劣ります。おいしいものを虫が食べるとしたら、食べられるのは二番ではなく一番のはずです。

 野菜について言うと、こんなことがありました。


  写真はキュウリの苗です。中央の苗が、根切り虫に食べられています。実はこの苗は、他よりも生育が良くないものでした。あんまり良くないなーと思っていたら、ある日食べられていました。
 キュウリに限らず、生育が良くないと思ったものが、 虫に食べられる、ということがしばしばありました。今まで野菜を育てる中で、弱いものがやられる、という実感があります。
 また、腐った野菜にコバエなどの虫がつくことはあっても、元気な野菜につくことがあるでしょうか?虫がやってくるのは、決まって傷んだ野菜です。傷んだ野菜は、おいしいのでしょうか?

 そんな経験から、強い野菜は虫に食べられない、弱い野菜が食べられる、 虫は、その環境に適応し難い、力の無い野菜を淘汰しているのではないか、と思います。無農薬栽培は虫がついて当たり前、そんなことはありません。強く健康な野菜は虫に食べられない。そして、虫に食べられない野菜がおいしい。そう信じて、ののま自然農園では、虫を殺さず、虫がつかないたくましい野菜を育てることを目標として、栽培しています。

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